2017/07/31
内山高志 引退表明
【井上尚弥が引退!!!】突然のことに驚いています。とても信じられません。 井上...【井上尚弥が引退!!!】突然のことに驚いています。とても信じられません。 井上尚弥が現役引退を表明… 井上尚弥に長期休養勧告 WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ(4日、神奈川・スカイアリーナ座間)で王者の井上尚弥(23=大橋)は同級1位ペッチバンボーン・ゴーキャットジム(31=タイ)を10回3分3秒、KOで破り3度目の防衛に成功した。だが、腰と右こぶしを痛めた影響で不完全燃焼の内容。関係者からは長期休養を進言する衝撃的な声も飛び出すほどで、大目標のロマゴンことローマン・ゴンサレス(29=ニカラグア)戦に向けて不安と悩みを抱えることになった。 明らかに何かがおかしかった。これまで幾多の選手をリングに沈めた“モンスター”の右が当たっても、ペッチバンボーンは倒れない。決着がついた10回こそ右フックの連発で倒し切ったが、KO決着する前の9回までは、場内が沸くシーンはほとんどなかった。 この“異常事態”について井上は「腰を3週間ほど前に。右のこぶしも試合中に痛めてしまって…。こぶしは(判定までもつれる原因となった)前回ほどではないですけど、腰がラウンドごとに痛くなって、ストレートの時にひねることができなくなってしまいました」と説明。大橋秀行会長(51)も「スパーリングもほとんどできない状態で、今日の試合前のミット打ちでも体重が全然乗ってなかった」と打ち明けた。 今回の腰の負傷は、将来的なロマゴン戦実現に影響を及ぼしかねない。大橋会長は今後、井上とともに渡米。10日(日本時間11日)にロサンゼルスでロマゴンがWBC世界スーパーフライ級王者のカルロス・クアドラス(28=メキシコ)に挑む注目の一戦を視察。 ここでロマゴンが4階級制覇に成功すれば、対戦交渉を始めることを明言している。 だが、この日の試合を見た関係者からは「今の状態ではロマゴンには絶対に勝てない。井上はまだ若いんだし、痛いところがあるのなら、1年ぐらい休んで完全に治した方がいい」と休養を促す声が上がった。 井上はスーパーフライ級での4戦で3回も右こぶしを痛めている。強打者の宿命とはいえ、これではあまりに頻度が高すぎだ。やはり右こぶしの故障を頻発していた前WBAスーパーフェザー級スーパー王者の内山高志(36=ワタナベ)が、V8~9戦にかけて1年のインターバルをとったことも引き合いに出し、故障が“クセ”にならないよう、徹底的な治療を進言しているのだ。 井上はまだ23歳。年齢による衰えを心配する必要がないだけに、思い切った長期休養も選択肢としては「あり」かもしれない。だが、ロマゴン戦を見据えると、そうもいかない。 この日の相手のペッチバンボーンは、過去に前WBAスーパーフライ級王者の河野公平(35=ワタナベ)や石田匠(24=井岡)ら日本人相手に4敗。それも全てノンタイトル戦とあって、この日の試合前から「井上が勝ってもレベルに差がありすぎて、世界的な評価はそれほどされないと思う」「ロマゴンとやるには、もっと格上の相手とやって『実績』を積まないと」などの声が関係者から上がっていた。 そこで陣営では年末予定の次戦の相手として、8月31日に河野を破ってWBAスーパーフライ級の新王者となったルイス・コンセプシオン(30=パナマ)にオファーを出した。 統一王者となって来春には米国でロマゴンと同じ興行に出場してアピール、そして来年後半に対戦実現…というのが井上陣営の青写真だ。ただし、現実は厳しい。「これじゃビッグマッチなんて言ってられない」と話した井上はさらなる練習を誓ったが、今回の腰痛の原因はオーバーワーク。2階級制覇王者となったコンセプシオンとの統一戦となれば、さらに質の高い練習が必要となる。当然、故障再発のリスクがあるためその後のプランが白紙になる危険性もはらんでいる。 井上が本来の輝きを取り戻すには休養が一番だが、それではロマゴン戦のマッチメークがままならない。日本ボクシング界の宝となった「怪物」は難しい選択を迫られている。 井上尚弥は2017年、今年中に現役を引退する可能性が高いですか? どう思われますか?(続きを読む)
世界チャンピオンはつらいよ――プロボクシング年間表彰式 【中出健太郎の血まみれ...
世界チャンピオンはつらいよ――プロボクシング年間表彰式 【中出健太郎の血まみれ生活】プロボクシングの年間表彰式は、国内のチャンピオンたちが一堂に会する数少ない機会だ。 2月10日に都内のホテルで開かれた式典には山中慎介、井岡一翔、井上尚弥ら豪華なメンバーが集結したが、その中に2つの初々しい顔があった。 1人目は新鋭賞に選ばれた東洋太平洋フライ級王者の比嘉大吾(白井具志堅)。今夏の世界挑戦が期待される21歳も、受賞者が2列に座った壇上ではさすがに圧倒されたという。「前に座っている世界王者の方々からオーラが出ていた。同じ階級でWBAチャンピオンの井岡さんがカッコいいなと思って。靴に何かローマ字が書いてあるんですよ。あれ、凄く高いと思います」。同じ沖縄出身の具志堅用高会長譲り(?)のトークでなごませ、「自分も前に座りたいと思った。来年の今頃にはそれができるように頑張らないと」と意気込む姿がまぶしかった。 もう1人は殊勲賞に輝いたIBF世界スーパーバンタム級王者・小国以載(角海老宝石)だったが、こちらは28歳での表彰式初出席に終始硬い表情。数日前に届いた新しいベルトを忘れて借り物を肩にかけ、普段なら笑いを取るために用意するコスプレや小道具などのネタもなかった。受賞スピーチも「選ばれると思ってなかったので、何も考えてなかった」と短め。表彰後、顔見知りの記者に囲まれた際は「みんな早く乾杯したいでしょ」といつもの調子に戻ったが、「メチャメチャ緊張した。何も聞かされずに来てみたら、メッチャ人おるやん。僕向きじゃない」と汗をふいた。 同じ初受賞でも前途洋々の比嘉と違い、小国は今や追われる立場だ。頂点に立った瞬間から全世界の標的となるのが、世界王者の宿命でもある。小国の場合は国内のスーパーバンタム級に“世界挑戦予備軍”が多く、狙われている感覚はさらに増す。左手親指のケガで夏頃を予定する初防衛戦は、IBF3位の岩佐亮佑(セレス)が指名挑戦者。東洋太平洋王者の久保隼(真正)はWBA王座挑戦が決まったが、2階級制覇を狙う亀田和毅(協栄)をはじめ、和気慎吾(古口)、天笠尚(山上)、大竹秀典(金子)ら世界戦経験者がズラリそろう。前日本スーパーバンタム級王者の石本康隆(帝拳)が「半分は悔しい感じ。もう半分は希望をもらった」と話したように、小国の戴冠は有力選手のモチベーションを上げる材料となった。 「勝ったらリング上にベルトを置いて“普通の男の子に戻ります”と引退表明したい」。世界挑戦する前、現役に未練がないような口ぶりだった小国は表彰式で「1つでも多く防衛できるよう頑張る」と殊勝に話した。「来年もここに?」と聞いたら「(世界王者のままで)おったらね」と返してきた。その言葉で、年間表彰式の常連だった内山高志(ワタナベ)が今年はいないことを思い出した。包囲網を打ち破り、ベルトを腰に巻く難しさ、それを乗り越えた者だけに資格がある表彰の価値に、選考する記者として身震いがした。(専門委員) ◆中出 健太郎(なかで・けんたろう)50歳になったばかり。スポニチ入社後はラグビー、サッカー、ボクシング、陸上などを担当。1997年、初の米ラスベガス取材でタイソンがホリフィールドの耳をかみちぎるシーンを目撃。サッカーの2002年W杯開催国決定の際は、日本に決まった場合の反応を取材する決死の覚悟で韓国へ乗り込み、日韓共催決定に拍子抜けした。 世界チャンピオンはつらいよ―― どう思う!?(続きを読む)
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